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「修身教授録」著者の森信三氏に影響をうけて

自己研鑽テーマ選定について

自己研鑽を「自分を磨くこと」「人間力を高めること」と、捉えるならば、人から話を聴くか、本を読むしかないと思いました。
「そうだ、今こそ本を読みながら、自然と背筋の伸びる森信三氏の書籍を読みなおそう」と思い立ちました。その書籍の一冊が森 信三(もり のぶぞう)※著の「修身教授録」である。「修身教授録」に限らず、この森氏に係る書籍は、人間力を高める、私の心のバイブル的書物である。

修身教授録
「修身教授録」画像。付せんをつけているところがいかにもって感じですね。

この本(森信三氏)との出会い

この本との出会いは、15 年前になるかもしれません。某住宅会社の幹部社員向け研修の時のサブテキストでした。
525ページにも及ぶボリュームあるこの本、読書スピードの遅い私には、すごく負担だな、という気持ちでしたが、実は意外と読みやすい。
なぜなら、本のタイトルにあるように森信三氏が教師を目指す学生たちへの「修身※の講義」を「議事録」つまり、口述筆記といって、講義の内容をそのまま受講生たちに書いて記録させたもので、基本一講義一テーマで完結しているので、テーマ区切りで、どこからでも読み始めてもどこで読み終えても、読みやすく、ストレスはない作りになっている。
(※修身…戦後日本の道徳教育に相当するもの)
とはいえ、ここで「読書感想文を書け」ということではないので、森信三氏が提唱し、とても印象に残っている教育に関する3つのキーワードとメッセージを紹介させて頂き、中でも「しつけの三原則」について、私が思うところを端的に述べさせていただきます。

教育に関する印象的なキーワード3つ

 1.「しつけの三原則」
 2.「学校職場再建の三大原理」
 3.「立腰教育」
1.「しつけの三大原則」

「一、朝のあいさつをする子に
 二、「ハイ」とはっきり返事のできる子に
 三、席を立ったら必ずイスを入れ、ハキモノを脱いだら、必ずそろえる子に

森信三 "修身教授録"(致知出版社、1989)

と掲げている。森信三氏のエピソードで、ある小学校の校長時代の話。小学校入学当初の子供たちは、下駄箱の靴はバラバラ、イスもバラバラなのですが、森校長は、

「あいさつは、必ず校長から先にする」
「校長が授業中に全ての靴を美しく並べなおす」
「子供たちが帰った後に、やはり全てのイスをぴたりと入れなおす」

それを毎日続けていると、口で注意せずとも、いつの間にか、校長より先に挨拶をしたり、自らきちんと美しく靴を並べ、イスをきれいに入れるようになるそうです。
私も、子供が言うことを聴かないときには、「なぜやらないの」「やらないとダメでしょう」と口うるさく言ってしまうことがあります。一時的には、やったとしても外的なコントロールでは、なかなか続かない。
「先に挨拶をすると、校長先生がにっこり挨拶し返してくれるので嬉しい」
「靴やイスが曲がったり、バラバラに入っていると、気持ち悪い。美しく並べると、気分がスッキリする」
等、自ら自主的に内的動機づけができると、自然に習慣化していくというのがわかります。重要なのは、校長自らが、小学1年生に対しても、一人の人間として敬意を表しているということが、なかなかできそうでできない、と感じました。

さて、ここで自分のことを振返ってみると、以前、何度か社長の澤田さんから、「イスをしまってくれないかなぁ」と言われていたことがある。社長の通り道に私の席があるときは、私がイスを机におさめずに席を離れるので、通路スペースをふさぎ、歩きづらくさせてしまうことがあった。
注意されていて、一時的には気にしてイスを入れるが、長続きはしない。数日後には、私の気持ちのどこかに気持ちの隙ができ、イスが入れられない人間になってしまったのである。
ズバリ、恥ずかしながら「小学生ができるしつけができない」・・・のである。
たかがイス入れ、されどイス入れ、それは私の心の写し鏡かもしれない。イスを入れるという心のゆとりさえなければ、他人を思いやりながら仕事を進めていくのは難しい。

・論語に通ずる
人間力を高めるのに孔子の「論語」もよくあげられるが、私にとって、この本は日本版「論語」だと思っております。毎月1回同友会の「論語の会」に参加すると、心が洗われる気がします。気持ちが穏やかになり、日々起きている問題に対して、自然と自分に矢印が向きます。
でも、情けないことに数日すると、また少しずつ矢印の向きがおかしくなってきます、「自分は正しいのだ!」、、、と。
自分に言い聞かせるように書かせていただきますが、「自己研鑽」「自分磨き」「人間力を高める」などというと、とても広大な、自分と遠くかけ離れたことのようにも感じるが、一方、とても身近なものであるようにも感じています。
例えば、他人から尊敬される人物になりたい、と思ってもその実現の道のりは遠く感じてしまいます。森氏がそうであったように、たとえ子供であっても、最大限の敬意を表して接する。
ライフィの経営理念に「係る全ての人の成長・幸せ・未来に寄与する」という一節があるが、係る全ての人に対して、心の底から尊ぶ気持ちで接していれば、その人は、やがて自然と周りから尊ばれるような人になるだろうと思っております。
先ずは、理念に立ち返り、あり方に立ち返り、人としての原点を決して忘れないようにこれからも精進してまいりたいと思います。
そのためにも、学びの機会、研鑽の機会を絶やさないようにし、それが血肉となったならば、ほんの一部でも我が子孫に伝授してまいりたいと思っています。

その他、森氏が提唱された中で、私が大好きな理念メッセージを掲示させて頂きます。

2.「学校職場再建の三大原理」

時を守り、場を浄め、礼を正す
 これ現実界における再建の三大原理にして、
 いかなる時・処にも当てはまるべし。」

森信三 "真理は現実のただ中にあり"(致知出版社、2000)

3.「立腰教育」

「つねに腰骨をシャンと立てること-
 これ人間の根性の入る極秘伝なり。

 人間は心身相即的存在ゆえ、
 性根を確かなものにしようと思えば、
 まず躰から押さえてかからねばならぬ。
 それゆえ二六時中、「腰骨を立てる」以外に、
 真に主体的な人間になるキメ手はない。

 「腰骨を立てる」ことは、
 エネルギーの不尽の源泉を貯えることである。
 この一事をわが子にしつけ得たら、
 親としてわが子への最大の贈り物といってよい。

 一、腰骨を立て
 二、アゴを引き
 三、つねに下腹の力を抜かぬこと
 同時にこの第三が守れたら、
 ある意味では達人の境といえよう。」

森信三 "「人生二度なし」森信三の世界"(致知出版社、2000)

以上、取り留めもなく書かせていただきましたが、まさしく「人生二度なし」。残された期間、真剣に生きていかねばならない、と今痛切に感じております。

<参考>
※森信三(もり のぶぞう)氏について・・・戦前・戦後を通じ日本の教育界最大の人物であると言われた哲学者・教育者です。「人生二度なし」の真理を根本信条とした方です。

以上

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